STARBOOK TENの彗星軌道要素ファイル作成ツール

VixenのSXP赤道儀などに使用されているSTARBOOK TENコントローラーには彗星の軌道要素を登録しておくと、自動導入が出来て彗星を追尾してくれる便利な機能があります。
しかし、軌道要素を手動で入力していくのは結構手間がかかります。
ファイルから登録する機能もあってVixenが軌道要素ファイルを公開していますが、明るい彗星が現れた時くらいしか新しいファイルを公開してくれません。

そこで、小惑星センター(Minor Planet Center, MPC)からデータを取得して軌道要素ファイルを作成するツールを作ってみました。
イメージ 1
webページとして作成しようとしたのですが、クロスドメインの問題もあるのでHTML Application(HTA)にしました。
WindowsでInternet Explorerが使えるPCなら動作すると思います。
IEのバージョンによっては動作が変わるかもしれませんが、WindowsXP IE8、Windows7 IE11では問題なく動作しました。

使い方は次のようになっています。
・初回起動時「MPCデータ取得」ボタンをクリックして、MPCデータを取得して保存します。
・次回起動時からは保存したデータを読み込んで、左上の彗星一覧に表示されます。
・彗星一覧の上の入力欄に文字を入力すると、彗星一覧が絞りこまれます。
・彗星を選択して「追加」ボタンをクリックするか、彗星の一覧をダブルクリックすると下の選択一覧と軌道要素ファイル内容に追加されます。
・STARBOOK TENに表示される彗星名を反抗したい場合は、選択一覧の登録名の部分を編集します。
・「クリップボードへ」ボタンをクリックすると軌道要素ファイル内容がコピーされるので、テキストエディタ等に貼り付けて保存します。

あとは保存したファイルをSTARBOOK TENに登録するだけです。
イメージ 2
実際に導入して確認はしていませんが、STARBOOK TENと星図ソフトを見比べたところ問題はないようでした。

このツールはここからダウンロード出来ます。
中身はHTMLとjavascriptなので、使いづらければ適当に変更してください。

砥峰高原(2014/11/15)

このところ先月のしらびそ高原行きの後遺症なのか疲れがなかなか取れない状態が続いていましたが、最近漸く体が元に戻ってきたような気がします。
さて、先週の土曜日は砥峰高原へ行ってきました。

最初はらせん星雲を撮影していたのですが、雲に妨害されて時間的に難しそうだったのでM33を撮影してみました。
しかし雲が無いときは風があり風が無いときは雲があるといった状態で、なかなか撮影させてもらえません。
結局RGBは各4枚撮影して1枚ずつしか使えませんでした。
イメージ 1
M33 さんかく座銀河
Vixen R200SS(f=800mm)
Vixen SXP
Atik 460EX(-20度) + Astrodon Tru-Balance E-Seriesフィルタ
L 300sec x 15 RGB x 1
Vixen ED70SS(f=400mm) + Vixen レデューサー(合成f=280mm)
+ Starlight Xpress Lodestar Autoguider + PHD Guiding 2 でガイド

らせん星雲は3枚しか撮れませんでしたが、とりあえず処理してみました。
イメージ 2
NGC7293 らせん星雲
Vixen R200SS(f=800mm)
Vixen SXP
Atik 460EX(-20度) + Astrodon Tru-Balance E-Seriesフィルタ
L 600sec x 3
Vixen ED70SS(f=400mm) + Vixen レデューサー(合成f=280mm)
+ Starlight Xpress Lodestar Autoguider + PHD Guiding 2 でガイド

この日は30分以上連続して晴れていることがないような天気でしたが、オリオン座付近に時々明るい流星が流れていたので狙ってみました。
撮影中写野内にいくつか流星が流れたのですが、絞りを開放ではなく4.0まで絞ったままにしていたのでまともに写ったのはこれ1枚だけでした。
イメージ 3

これも動画にしてみました。
砥峰高原の南方向は明るいのですが、こうしてみると雲に反射する街明かりの様子がよくわかります。
Tokina AT-X 116 PRO DX (16mm F4.0で撮影)
Canon EOS X4(ノーマル ISO1600 30sec x 95

今週末は3連休ですが、天気予報は雨か曇りかといった感じで、あまりよくありません。
晴れるようなら、また撮影に出かけようかと思っています。

しらびそ高原 2日目(2014/10/25)

しらびそ高原の2日目です。
夕方暗くなり始めた頃から曇り始め、薄明終了時点にはすっかり雲に覆われてしまいました。
このまま一晩中こんな感じなのかと心配していたところ、19時半くらいから雲が切れ始め、20時前にはすっかり晴れ渡りました。

前日は色々とトラブルに見舞われましたが、PCと赤道儀の電源を同じにしているとよろしくないということで、2つあるディープサイクルバッテリーから別々に取ることにしました。

冷却カメラの対象はアイリス星雲です。
イメージ 1
アイリス星雲
Vixen ED80S(f=720mm) + Vixen レデューサーFL90S(合成f=504mm)
Vixen SXP
Atik 460EX(-20度) + Astrodon Tru-Balance E-Seriesフィルタ
L 1200sec x 9 RGB 1200sec x 3
Vixen ED70SS(f=400mm) + Vixen レデューサー(合成f=280mm)
+ Starlight Xpress Lodestar Autoguider + PHD Guiding 2 でガイド

イメージ 2
すばる
ミニボーグ67FL + レデューサー0.85xDG(合成f=255mm)
Vixen GP2ガイドパック
Canon EOS X2(フィルタレス改造)
+ Astronomik Luminance Filter ISO1600 300sec x 15

ミニボーグをガイドパックでノータッチでの撮影は星が流れるのではないかと心配しましたが、何とかなっているようです。

前日に引き続き広角固定の撮影しました。
今度は北天を狙ってみました。
Tokina AT-X 116 PRO DX (11mm F2.8で撮影)
Canon EOS X4(ノーマル ISO1600 30sec x 191

カメラ3台の撮影を開始して順調に動作しだしたので、一息空いて星空を眺めていると眠気が襲ってきました。
どうやら日頃の疲れと前日の疲れが重なって昼間の睡眠だけでは足りていなかったようです。
今回、冷却カメラでの撮影には1枚撮影終了した時とフィルターホイールを回すときに音声でお知らせするようにしていたので、PCを見ていなくてもおおよその進捗状況はわかります。
ということで、昼間使っていた寝床で寝袋に入って星空を眺めながら休むことにしました。

気温は0度近くまで下がっていたようですが、防寒着を着たまま寝袋に入っていたので非常に暖かくうとうととしながら過ごしていると、1時半くらいに撮影が終了しました。
他のカメラはまだ順調に動作しているようなのでそのままにして、メインの方は対象をM78に切り替えて、また寝てしまいました。

次に目がさめたのは3時位でしたが、ガイドパックの方をチェックしてみると電源が切れて停止していました。
前日PCに給電していたポータブルバッテリーだったので、完全に電気がなくなったようです。
仕方がないので乾電池から給電することにし、ついでに対象を魔女の横顔に切り替えました。

イメージ 3
魔女の横顔星雲
ミニボーグ67FL + レデューサー0.85xDG(合成f=255mm)
Vixen GP2ガイドパック
Canon EOS X2(フィルタレス改造)
+ Astronomik Luminance Filter ISO1600 600sec x 3

固定撮影の方も電池切れで止まっていました。
薄明開始まで1時間半くらいあるので、レンズを魚眼に換えて天頂にむけてみました。
しかし、ご覧のようにこの撮影を始めた頃から雲が出始め30分後にはすっかり雲に覆われてしまいました。
SIGMA 10mm F2.8 EX DC FISHEYE HSM(F2.8で撮影)
Canon EOS X4(ノーマル ISO1600 30sec x 28

3時半くらいには星が見えなくなってしまったので、薄明まで1時間しかないこともあり、全ての機材の電源を切りました。
そのまま片付け始めようかとも思ったのですが、やっぱり眠いので明るくなってから片付けることにして、また眠ってしまいました。

しかし、明け方くらいに隣で撮影していたゆたさんが雨が降って来たと言って起こしてくれました。
起き上がってみると霧雨のような雨が降っています。
傘をさすほどの雨でもないし、すぐに止みそうだったのでゆっくりと片付け始めることにしました。

イメージ 4
片付け終わった頃にはすっかり明るくなっていました。
周りを見ると車の台数が4分の1くらいになっています。

イメージ 5
一言ご挨拶してから帰りたかったのですが、残っておられる方はお休みになっているようでしたので、そのまま現地を後にしました。

イメージ 6
山を降りる途中、紅葉が綺麗だったので何度か停車して写真を撮ってみました。

そんなわけで2日目はほとんど寝て過ごしてしまいました。
たくさんの方が来られていたので色々とお話が出来たらと思っていたのですが、出来なくて残念でした。
しかし、よく寝たおかげで帰りは非常に楽に運転することが出来ました。
今回は忙しい中、少し無理して休みをとったので体調が万全でなかったようです。
また、準備不足もあって機材トラブルに見舞われました。
来年もしらびそ遠征が企画されるようなので、その時は準備万端整えて参加しようと思っています。

しらびそ高原 1日目(2014/10/24)

10月24日から26日まで2夜の予定でしらびそ高原へ行って来ました。
1日目はとりあえず周辺観光ということで下栗の里に立ち寄りました。
イメージ 1
下栗の里はしらびそ高原の10km程南に行ったところにあるのですが、ご覧のように急斜面に集落がある風光明媚な場所です。

御池山クレーターにある土捨場に到着したのは15時前くらいでしたが、金曜日だというのに既に10台位の自動車が停まっていて機材を設置されていました。

私も暗くなる前に設置を始めて、おおよそ設置ができたところで機材の電源を入れてみました。
ここで1つ目のトラブルが発生しました。
何やら機材の電源が不安定なのかシガープラグのパイロットランプが点滅しています。
機材からコードをたどって行くと、バッテリー付近でプラスチックが焼ける匂いが・・・
バッテリーに取り付けたシガーソケットに刺さっているプラグがかなり熱くなっています。
どうやらシガープラグ内で短絡が起こったらしく、ヒューズの周りが溶けていました。
どうしようかと思っていたところ、ゆたさんが予備のプラグを貸してくださったので結線しなおして、機材の電源を入れていきました。
最後にPCの電源を入れたところで、今度はすべての電源がOFFになりました。
調べてみると借りたシガープラグ内のヒューズの容量が小さかったらしく切れていました、
容量の合うヒューズがないので、ヒューズの部分を直結して使うことにしました。
ヒューズなしは危険ではありますが、今までと機材の使用電力が増えたわけではないので、直結でも問題はないかと思ってそうしました。

何とかトラブルは回避できたので、網状星雲の撮影を始めました。
イメージ 2
網状星雲
Vixen ED80S(f=720mm) + Vixen レデューサーFL90S(合成f=504mm)
Vixen SXP
Atik 460EX(-20度) + Astrodon Tru-Balance E-Seriesフィルタ + Astrodon Hα(5nm)フィルタ
L 600sec x 6 RGB 600sec x 3 Hα 600sec x 2
Vixen ED70SS(f=400mm) + Vixen レデューサー(合成f=280mm)
+ Starlight Xpress Lodestar Autoguider + PHD Guiding 2 でガイド

この写真の撮影を始めて2時間程は順調に動作していたのですが、22時位に突然赤道儀が再起動してしまいました。
再度導入しなおして撮影開始すると、数分後にまた再起動。
テスターでディープサイクルバッテリーの電圧を見てみると、少し下がって入るものの問題ないレベルですが、なんだか不安定です。
何となくPCが悪さをしているような気がして、切り離してみると安定しました、
ということで、PCはポータブルバッテリーから給電することにしました。

その後は問題なく動作したので、1時半くらいから馬頭星雲を狙ってみました。
イメージ 3
燃える木と馬頭星雲
Vixen ED80S(f=720mm) + Vixen レデューサーFL90S(合成f=504mm)
Vixen SXP
Atik 460EX(-20度) + Astrodon Tru-Balance E-Seriesフィルタ + Astrodon Hα(5nm)フィルタ
L 600sec x 6 RGBHα 600sec x 3
Vixen ED70SS(f=400mm) + Vixen レデューサー(合成f=280mm)
+ Starlight Xpress Lodestar Autoguider + PHD Guiding 2 でガイド

予想はしていましたが酷いゴーストで、帰ってからの画像処理が大変でした。
フィルターと撮像素子との間で光が反射しあう場合のゴーストは星の周りに同心円状に出るのですが、フィルターとレデューサーの間やレデューサーのレンズ内で発生しているらしくいろんな場所に偽の星が現れてしまいました。
この日は極軸望遠鏡の軽度設定が間違っていて写野が回転していたので、赤緑青各色の偽星ができていました。
仕方がないのでPhotoshopの偽星はスタンプツールでペタペタとやって消しましたが、大きなゴーストは難しいのでそのままにしました。

平行して一眼レフで同じ場所を狙ってみましたが、こちらの方は問題ないようです。
イメージ 4
オリオン座 M78~M42
SIGMA 150mm f2.8 APO MACRO DG HSM EX (F4.0で撮影)
Vixen GP2ガイドパック
Canon EOS X2(フィルタレス改造)
+ Astronomik Luminance Filter ISO1600 300sec x 10

これも平行して広角の固定で南東方向の空を撮影していたのですが、こちらは動画にしてみました。
3時間弱を30秒位に縮めてみましたが、この日の空の様子が多少はわかるかと思います。
Tokina AT-X 116 PRO DX (11mm F2.8で撮影)
Canon EOS X4(ノーマル) ISO1600 30sec x 340

トラブルはありましたが、1日めの撮影は何とか無事に終えることができました。
この日の気温は2度位で予想していたほど寒くはありませんでした。
明け方には機材を片付けて撤収される方もたくさんおられましたが、私は次の晩に備えてミニタープの下のコットで寝袋に入って休むことにしました。

砥峰高原(2014/9/27)

もう一週間がたってしまいましたが、前週に続き砥峰高原へ行って来ました。
22時過ぎに到着したのですが、ところどころ星は見えるもののほとんどが雲に覆われていました。
しかし、夜半過ぎくらいからは安定して晴れて売れました。

この日は明るい流星がよく流れていました。
イメージ 1

ハート&ソウルの辺りを撮ってみたのですが、何故かノイズが多くあまり綺麗には処理できませんでした。
イメージ 4
ハート星雲、ソウル星雲付近
SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM (F4.0で撮影)
Vixen GP2ガイドパック
Canon EOS X2(フィルタレス改造)
+ Astronomik Luminance Filter ISO1600 480sec x 10

オリオン剤が昇ってきたので撮影してみました。
イメージ 2

オリオン座を適当に狙ってみたのですが、もう少し右上に画角をとった方がよかったみたいです。
イメージ 3
オリオン座
SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM (F4.0で撮影)
Vixen GP2ガイドパック
Canon EOS X2(フィルタレス改造)
+ Astronomik Luminance Filter ISO1600 480sec x 10

イメージ 5
M31 アンドロメダ銀河
ミニボーグ67FL + レデューサー0.85xDG(合成f=255mm)
Vixen SXP
Atik 460EX(-10度) + Astrodon Tru-Balance E-Seriesフィルタ
L 600sec x 10 300sec x 12 RGB 600sec x 3 Hα 900sec x 3
Vixen ED70SS(f=400mm) + Vixe
+ Starlight Xpress Lodestar Autoguider + PHD Guiding でガイド

メインのカメラではM31を撮影してみたのですが、各色毎にピント位置が違うらしく、R画像の星が大きくなってしまいました。
どうやらこの鏡筒とレデューサーの組み合わせでは色収差があるようです。
画像処理でごまかしてみたのですが、副作用でほとんどの星が青くなってしまいました。

普段なら朝まで起きているのですが、この日は日頃の疲れが溜まっていた上、2週連続で休日出勤帰りの遠征ということもあり薄明開始の頃には居眠りをしてしまっていました。
あまり無理をするものではないですね。、

砥峰高原(2014/9/20)

相変わらず忙しい日々が続いておりますが、20日は休日出勤の帰りに砥峰高原へ行ってきました。
GPVの予想は曇りの可能性が高かったものの20時前に到着すると快晴でした。
早速機材の設置を始めたのですが、設置完了して空を見上げると雲に覆われていました。
しかし、しばらくしたら雲が切れてきたので撮影を開始しました。
最初はアイリス星雲を撮影しようと思っていたのですが、1時間程したら南中するという中途半端な位置だったのでバブル星雲を狙うことにしました。

イメージ 1
M52とNGC7635 バブル星雲
Vixen ED80S(f=720mm) + Vixen レデューサーFL90S(合成f=504mm)
Vixen SXP
Atik 460EX(-10度) + Astrodon Tru-Balance E-Seriesフィルタ + Astronomik Hα(5nm)フィルタ
L 900sec x 13 RGB 600sec x 3 Hα 900sec x 3
Vixen ED70SS(f=400mm) + Vixen レデューサー(合成f=280mm)
+ Starlight Xpress Lodestar Autoguider + PHD Guiding でガイド

途中、オートガイドができなくなるほどではないものの雲に覆われることが何度かあったので、撮影対象を切り替えることは諦めてバブル星雲の枚数を稼ぐことにしました。
ほぼ放置状態だったので手間はかけていませんが、総露出時間が5時間半になってしまいました。
RGBよりL画像の方が1枚当たりの露出時間が長いのは雲が出てきたので時間を延ばしたためです。
後からRGBも取り直そうと思っていましたが、忘れてしまいました。

ほぼ2か月ぶりの撮影でしたが、何とか結果を残せたようです。
来月はFBのイベントでしらびそ遠征があるのですが、参加表明はしているものの仕事が忙しいので行けるかどうか怪しくなってきています。
休みが取れて晴れてくれないかなと思っています。

大台ケ原(2014/7/26)

時間がなくてアップがすっかり遅くなってしまいましたが、梅雨が明けた7月末の土曜日に大台ケ原へ行ってきました。
この日も仕事があったのですが、朝から準備して終業後すぐに現地へ向かいました。
18時に大阪を出発した時は快晴でしたが、途中の吉野川沿いを走っているときに空を見ると全面曇りに...
しかし行程の7割以上過ぎているので、晴れることを祈ってそのまま進みました。
21時頃に到着してみると、すっかり晴れてきれいに天の川が見えていました。

イメージ 1
現地の気温は22時時点で20度弱くらい、Tシャツ姿で一晩過ごしましたが寒くて仕方がないということはありませんでした。
しかし標高を考えると、下界はひどい熱帯夜だったのではないかと思います。

イメージ 2
はくちょう座サドル付近
ミニボーグ67FL + レデューサー0.85xDG(合成f=255mm)
Vixen SXP
Atik 460EX(-5度) + Astrodon Tru-Balance E-Seriesフィルタ + Astronomik Hα(5nm)フィルタ
L 120sec x 15 RGBHα 120sec x 5
Vixen ED70SS(f=400mm) + Vixen レデューサー(合成f=280mm)
+ Starlight Xpress Lodestar Autoguider + PHD Guiding でガイド

今回からフィルタをゴーストの少ないものに変えたので、明るい恒星サドルが入る画角を狙ってみましたが、気になるようなゴーストは写っていないようです。

イメージ 3
網状星雲
ミニボーグ67FL + レデューサー0.85xDG(合成f=255mm)
Vixen SXP
Atik 460EX(-5度) + Astrodon Tru-Balance E-Seriesフィルタ + Astronomik Hα(5nm)フィルタ
L 600sec x 8 RGBHα 600sec x 2
Vixen ED70SS(f=400mm) + Vixen レデューサー(合成f=280mm)
+ Starlight Xpress Lodestar Autoguider + PHD Guiding でガイド

薄明開始前にジャック彗星が見えるというので双眼鏡で覗いてみたところ、ぎょしゃ座の中にぼんやりとした彗星を確認することができました。
SXP赤道儀はまだ網状星雲を撮影中だったので、ガイドパックを引っぱり出してきて、マクロレンズで撮影してみました。
イメージ 4
C/2014 E2 ジャック彗星
SIGMA 150mm f2.8 APO MACRO DG HSM EX (F4.0で撮影)
Vixen GP2ガイドパック
Canon EOS Kiss X4(ノーマル) ISO800 120sec x 8

家に帰って画像処理してみて気が付いたのですが、この日のジャック彗星は勾玉星雲付近にありました。
対象が彗星なのでノーマルのカメラでいいだろうと思いEOS Kiss X4を選択しましたが、改造カメラで撮影していたらもう少し星雲がはっきり映ったのではないかと思います。

当日は一晩中晴れてくれましたが、片付けが終わって明るくなった空を見上げたら全面曇りになっていました。
運よく暗い間だけ晴れてくれていたようです。
とはいえ、薄いガスの中にいたようで機材はびっちょりになってしまいました。
次は8月末頃に撮影へ行けたらいいなと思っています。

冷却CCDのバックフォーカス調整

近畿地方は梅雨明けしたようですが、今一つすっきりと晴れない日が続いています。
最近は仕事が忙しくて完全週休一日状態が続いているので、たまには二連休がほしいなと思っている今日この頃です。

さて、もう明けてしまいましたが梅雨の時期は機材整備をされる方も多いかと思います。
私も色々とやりたいことはあったのですが、出来たのは冷却CCDのバックフォーカス調整だけでした。

現在私が使用しているATIK 460ExはEOSマウントリングと薄型フィルターホイールを組み合わせてカメラレンズでも無限遠でピントが合うようにしています。
イメージ 1

フィルターホイールはXAGYL CommunicationsのUltra Thin Motorized Filter Wheel - 5 x 1.25 Filters - Version 2を使用しています。
イメージ 2
このFWは厚みが18mmしかないという超薄型です。
そのため、内部のクリアランスも余裕がないので接続部のT2ネジが3mm以上あるようなものをねじ込むとフィルターと干渉したりしますが、その点に気を付けていれば問題ありません。

EOSマウントリングはTelescop ServiceのTSEOS-T2sを使用しています。
イメージ 3
現在販売されているものは光路長が10mmのものになっていますが、私が購入したものは12mmでした。
ちなみに、このマウントリングはあまりいい作りではありません。
材料として使用しているリング自体が今一つな上、T2ネジ部とリングとの接合はねじ込みやねじ止めではなく接着剤で固定されています。

EOSのフランジバックは44mmなので、カメラレンズでピントが合うようにするにはマウントリングからCCDまでの距離を44mmにする必要があります。
460Exのバックフォーカスは13mm、FWの厚みが18mm、マウントリングの厚みが12mmなので合計43mmとなり、余裕は1mmしかありません。
しかし、FWに付属の接続リングはT2ネジオス-オスにストッパーリングを組み合わせたもので、中間部にネジの切ってない部分があったりするので最低でも4mmは消費してしまいます。

460Ex側とFWにねじ込む分を考えてM42T2オス全ネジの6mm程度の長さのものが必要なのですが、既製品にはそのようなものがありません。
特注したら結構お値段が嵩んだりしますのでBaader Planetariumの1508025を半分に切断することにしました。
イメージ 4
この部分は別に精度が必要な部分ではないのでノコギリでゴシゴシやってサンドペーパーでバリ取りをしました。

これでちょうど43mmとなったわけですが、残りの1mmは岩田製作所のラミネートタイプのシムリングで調整しました。
イメージ 5

長々と書いてきましたが、ここまでの作業は一年以上前にやって既にその状態で使用しています。
では今回何をしたのかと言いますと、バックフォーカスを44mmに調整したもののレンズの無限遠の位置よりかなり内側でピントが合うのでそれを調整したのです。
撮影の際にはCCDとの間にフィルターが入るので、その影響で焦点位置が深くなってしまいます。
最近フィルターを厚み1mmのものから3mmのものに変更したため今までよりさらに内側にしないとピントが合わなくなったので、思い切って調整することにしました。
フィルター等の光学ガラスを通過すると屈折率の関係でその厚みの3分の1程度光路が伸びるそうです。
なので、レンズの無限遠の位置でピントが合うようにするにはその分バックフォーカスを伸ばす必要があります。

調整方法としては、まずノーマルのEOS Kiss X4にレンズを付けて、500m先の建物でピントを合わせます。
ピントが合ったところで、ピントリングにテープを張って固定し、フェルトペンでテープに目印を付けます。
ピントリングに沿ってカッターで目印ごとテープを切り離します。
あとは、CDDカメラに付け替えて目印がぴったり合うようにシムリングの厚さを調整するだけです。
岩田製作所のラミネートタイプシムリングは0.05mmずつ剥がせるようになっていて、結構細かな調整ができます。

実際にやってみたところ、完全にぴったりというわけにはいきませんでしたが、目印の位置が0.5mm弱内側くらいで調整できました。
本当はもっと星でやるか、もっと遠くの対象でするべきなのでしょうが、多分問題ないでしょう。
ピント位置もあって、望遠鏡での撮影でも補正レンズとの距離も最適位置になったはずなので、次回の撮影からはこの状態で臨みたいと思っています。

ホタルを見に行ってきました

6月15日に篠山市までホタルを見に行ってきました。
この日は気温湿度共に低めだったためか、昨年同じ場所で見た時ほど飛んでいませんでした。

イメージ 1

イメージ 2

大野山(2014/5/31)

梅雨入り直前の5月31日に猪名川天文台のある大野山へ行ってきました。
天気はよかったものの黄砂がひどかったので、奈良県南部の空が暗い場所へ行きたかったのですが、この日も仕事があったのでそれが終了してからの出撃ということもあり、帰り道の体力も考えて近場にしておきました。

この日はほとんど風がなかったし光害の影響も考慮して小さめの画角で明るめの対象をということでC8でM27を狙ってみました。
しかし、どうも赤道儀が安定してくれません。
自動導入も普段なら一箇所アライメントをしたら殆どズレることなく導入できるのですが、何度やっても極軸を合わせ直してもズレてしまいます。
とりあえず導入出来たので撮影を開始したのですが、やはりガイドが安定しません。
オートガイドのパラメータを色々といじってみたものの状況に変化はありません。
結局、ガイドエラーばかりのL画像を大量生産しただけで終わりました。

イメージ 1
M27 あれい状星雲
Kyoei C8 EX(f=2032mm) + Vixen コマコレクター3
Vixen SXP
Atik 460EX(0度) + Astronomik LRGB Typ IIcフィルタ
L 600sec x 1
Vixen ED70SS(f=400mm) + Vixen レデューサー(合成f=280mm)
+ Starlight Xpress Lodestar Autoguider + PHD Guiding でガイド

ガイドエラーのない画像が一枚も無い状態だったので画像処理する気もなかったのですが、ステライメージ7のバッチコンポジットでσクリッピングの加算平均で合成すると結構まともな画像になりました。
ガイドエラーの方向が揃っていなかったのが幸いしたようです。

モノクロだと面白く無いので2年前に撮影したM27の画像を使用してLRGB合成してみました。
イメージ 2

こうしてみるとEOS Kiss X2の2800mmの画角より狭いことがわかります。
縦横比が異なるので単純ではないですが、画角的にはAPS-Cの6~7割位と計算していましたが実際に重ねてみてそのとおりだなと思いました。

現地での機材撤収時に気付いたのですが、設置状態が悪かったようです。
傾斜地に設置したのですがきちんと水平になっていなくて、片側に強く押すとふらつくような感じになっていました。
簡単に倒れるほどバランスを崩していたわけではありません、動作が不安定だったのはそのせいのような気がします。
また必要もないのにハーフピラーを装着しており重心が上がっていたことでさらに悪化していたのではないかと思います。
重心を低く水平にするように気を付けた方がいいようです。
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