2012年10月

10月19日に大台ケ原で撮影した写真(その1)

10月19日に大台ケ原で撮影した写真を少し真面目に処理してみました。
とりあえず1枚目です。
イメージ 1
NGC7331とステファンの五つ子
Vixen R200SS(f=800mm) + Vixen コマコレクター3
Vixen SXP
Atik 460EX + Astronomik LRGB Typ IIcフィルタ
温度-15度 L 600sec x 2 RGB 120sec x 1 (2x2ビニング)
Vixen ED70SS(f=400mm) + Starlight Xpress Lodestar Autoguider + PHD Guiding でガイド

この写真は方向的に駐車場に入って来る車のライトが気になって途中で撮影を止めてしまったカットです。
右下の方にある小さな銀河たちがステファンの五つ子です。
この写真のフレーミングをしている時、プレビュー転送モードで2秒露光をループさせて行ったのですが、その状態で対象が確認できたので試し撮りする必要もなく画角を決めることが出来ました。
大台の空が暗いので背景と対象のコントラストが高かったためもありますが、このカメラの高感度を実感した瞬間でした。

みつえ高原牧場(2012/10/26)

金曜日は月が大きかったのですが、機材のテストも兼ねてみつえ高原牧場へ行って来ました。
上手くいけば月没から薄明開始まで1時間あまりで1カットくらい撮影できる算段でした。
本当は大野山あたりにしておこうかと思っていたのですが、GPVをみるとその時間に大野山付近だけ雲が出る予想だったので行き先を変更しました。
2時過ぎに到着し、じっくり時間を欠けて撮影準備をします。
風もなくガイドも安定していたので、月没10分前から撮影を開始しました。
しかし、その頃から風が出始めてガイドが安定しません。
更にBG画像を撮っている頃には雲の通過もあって露出不足気味になり急遽撮影枚数を増やしました。
そんなこんなであまりいい写真にはなりませんでしたが、いい練習にはなりました。

イメージ 1
M78
Vixen R200SS(f=800mm) + Vixen コマコレクター3
Vixen SXP
Atik 460EX + Astronomik LRGB Typ IIcフィルタ
温度-15度 L 600sec x 4 R 300sec x 2 (2x2ビニング) GB 300sec x 3 (2x2ビニング)
Vixen ED70SS(f=400mm) + Starlight Xpress Lodestar Autoguider + PHD Guiding でガイド

先週の砥峰のリベンジということでM78を撮影してみましたが、あまりいい出来ではありませんね。
星の周りが緑色になっているのはガイドエラーのため色合成がうまく行かなかったせいです。
色味も少しおかしいような気がしますが、雲の通過のため不均一になっているためかと思います。
L画像は5枚撮影したのですが、人工衛星が4つも写っていたので使えませんでした。
オリオン座のあたりは人工衛星がよく通るのは知っていましたが、10分間に写野内を4つも通過するとは驚きです。
不満な点は色々ありますが、M78の墨を垂らしたような部分が撮れましたのでこれでいいかと思っています。

牧草地の脇で撮影していたのですが、撮影中に物音がしたのでヘッドライトを向けると4つの赤い光が浮かんでいます。
ギョッとしてよく見ると、2頭の牛さんでした。夜中でも放牧してるのね。
体が黒いから背景に溶け込んで目だけが光っていたのでした。
野生の鹿はよく見かけますが、柵越しとは言え巨体が至近距離まで近づいてきたのでびっくりしました。

砥峰高原(2012/10/20)

土曜日は前日の大台ケ原に続いて砥峰高原へ行って来ました。
現地に到着した時は雲があり風が強かったのですが、雲が無くなって来る頃には風がなくなったので赤道儀にR200SSを載せました。
しかし、設置が終わって撮影に入る頃には、また風が強くなりピント合わせもなかなか出来ません。
また、この日は前日の疲れもあってか色々とミスを犯してしまい、どんどん時間がなくなってきます。
このままR200SSを使おうとしても風のためにまともに撮影できないだろうということで、鏡筒をED80Sに載せ替えることにしました。
既にこの時点で1時を過ぎており、モチベーションがかなり下がっていたところに追い打ちをかけるようにトラブルが。
R200SS回転リングに7mmのTネジ延長筒が噛みこんでしまい外れません。
回転リングが持ちにくい形をしている上に延長筒も7mmしか無いので力がかけづらく、なかなか外れてくれません。
結局、20mmのTネジ延長筒を上からねじ込んで一緒に回すことによって、何とか外すことが出来ました。
そんなこともあって、かなり時間を撮ってしまった上に、この後もミスを連発してしまい、結果として撮影できたのは1カットだけでした。

イメージ 1
M78
Vixen ED80S(f=720mm) + Vixen レデューサーFL90S(合成f=504mm)
Vixen SXP
Atik 460EXm + Astronomik LRGB Typ IIc フィルタ
温度-15度 L 480sec x 8
Vixen ED70SS(f=400mm) + Starlight Xpress Lodestar Autoguider + PHD Guiding でガイド

この写真、RGBも撮影したのですが色カブリがひどくLRGB合成がうまく行かなかったのでL画像のみです。
そのL画像もカブリがひどかったのでSI6.5のカブリ補正で適当に補正しています。
しかし冷却温度は前日と同じなのに、どうも背景にノイズが多い気がします。
それが空の状態のためなのか、露出が足りないのか、カメラ本体の問題なのかわかりません。
このあたりは、もう少し場数をこなして様子を見るしか無いかなと思っています。

他にも細かいミスはあるのですが、この日犯した代表的なミスを上げてみます。
・三脚を蹴ってしまい極軸を合わせ直した。(3回)
・オートガイドを切ったまま撮影を開始してしまった。(5回)
・Tネジ延長筒を外すときに着けた別の延長筒を外さずにピントが合わなかった。(1回)
・フィルターを装着する前にピント合わせをしてしまった。(2回)

余裕がなくなってくると、焦るあまり更にミスをしてしまうという悪循環パターンだったようです。
次からはもう少しゆったりした気持ちで望むようにしないといけませんね。

大台ケ原(2012/10/19)

金曜日のこと。
珍しく早く帰宅できたので大台ケ原へ行ってみました。

それで、こんなものを撮ってみました。
イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3


超乱雑な処理しかしていないので見苦しいです。
見て頂くとわかりますように、星像が歪になっています。
そう言えば長いこと光軸調整していなかったような。
次回は簡単にでも光軸調整してから撮影しようと思います。
星像が歪だと画像処理する気力が湧いてこないので、まともな処理画像はいつできるかわかりません。

この日は一晩中、風も弱く雲もありませんでしたが、なんだかもやが湧いたような感じで今ひとつでした。
ここへは初めて行ったのですが駐車場で撮影していると、夜中だというのに登ってくる車が多く、その度にヘッドライトに照らされて閉口しました。
20台以上は来ていたのではないでしょうか。
また、下山中も10台くらいの車とすれ違いました。
いつもそんな感じなのだと、ちょっと撮影しに行く気がしません。
次に行くときはもう少し夜空を楽しめる状況だったらいいのですが。

とりあえずファーストライト

この週末は金曜日の夜が晴れで土曜日は曇りでした。
金曜日の夕方の雲量予想では土曜日の遠征は難しそうでした。
しかし金曜日は帰宅したのが23時頃、その時間から用意して出かけても撮影時間がほとんど無くなってしまいます。
仕方がないので食事をして一休みしてから、自宅で新機材のテストをすることにしました。

我が家は大阪梅田から10km程しか離れていない光害の大きい場所なので、なるべく明るい対象を狙いたかったのですが、望遠鏡を向けることの出来る方向に制限があるのでM33を撮影してみました。
イメージ 1
M33 さんかく座銀河
Vixen ED80S(f=720mm) + Vixen レデューサーFL90S(合成f=504mm)
Vixen SXP
ATIK 460EXm + Astronomik LRGB Typ IIc フィルタ
L 360sec x 4 RGB 180sec x 2 (2x2ビニング)
Vixen ED70SS(f=400mm) + Starlight Xpress Lodestar Autoguider + PHD Guiding でガイド
カメラの取り付け角度を忘れてしまったのでどちらが北か判らなくなってしまいました。
ダークは引いていますがフラット補正はしていません。

カブリがひどいのもあってあまり綺麗にはなりませんでしたが、まあこんなものなのかなと思っています。
もう少し露出をかけたかったのですが、撮影準備に結構時間がかかってしまい時間が足りませんでした。
少しは慣れてきたので、次に遠征地で準備する時は手早く出来ると思っています。

冷やし系カメラ購入

最近購入した新機材について、何らかの結果が出せてからと思って、はっきりとは述べて来ませんでした。
しかし、どうやらわかる人にはわかってしまっていたようで隠していても無駄なので、ここで簡単にご紹介しておきます。

購入したのはATIK460EXmです。
イメージ 1
海の向こうからはるばる飛行機に乗ってやってきました。

海外からの購入ということで動作不良等があったらと不安がありましたが、問題なく動作してホッとしました。
冷却温度は周囲より-25度まで下げられるということですが、試してみたところ-27度くらいまで下げられるようです。
それよりも下げることは出来るようですが安定しませんでした。
販売サイトの写真ではT2ネジを31.7mmバレルに変換するアダプタは付いていませんでしたが、写真のように付属していました。
リレーボックスも作ったことだし、これをガイドカメラにすることもできそうですね。

撮影する時はこんな感じでT2ネジで接続します。
イメージ 2
2インチバレルのように見えますが、T2ネジ延長筒です。
バックフォーカスを55mmにするために手持ちのリングを組み合わせました。
フィルターホイールは予算の関係とバックフォーカスの加減で省略しました。
フィルターはAstronomikのLRGB Type2cの31.7mmを選択しました。
この写真の四角い部分はフィルターボックスで、手動で交換します。

実はこの他にEOSのレンズが装着できるアダプタも注文したのですが、品切れ中で入荷次第発送するとのことでした。
このカメラの直径は60mmなので、miniBORGの鏡筒バンドを使えばカメラレンズでの撮影も出来るのではないかと考えています。

先日の遠征で届いたばかりのこのカメラを持ちだして撮影を試みたのですが、扱い方に手間取り結局撮影できませんでした。
まず最初に躓いたのはカメラが円筒形で装着する時の回転角度がわかりにくいということです。
これはATIKの文字が印刷されている部分が平面になっていて、それが側面に当たるのでそこにタバコの箱を沿わせることで解決しました。
あとは、ピントを合わせる時の露出時間を極端に短くしていて星が見えずに時間を浪費したり、撮影後のプレビュー画面の明るさ調節の設定位置を暗い位置にしていて、星雲が映らず星だけしか撮れていないと勘違いしたりで、晴れ間の時間を使いきってしまいました。
撮影ソフトの使い方は大体わかってきたので、次回は何とか結果が出せるものと思っています。

砥峰高原(2012/10/7)

日曜日に砥峰高原へ行って来ました。
この日は月の出が早いのですが、試してみたいことがあったので、月が上がってからも明るくなるまでいるつもりでした。
試してみたいとというのは、一つは先日作成したリレーボックスのテスト、もう一つは金曜日に到着したばかりの新機材のテストです。

日没前に到着し、薄明終了から月の出までリレーボックスのテストをしながら撮影、月が出てから新機材のテストという予定でした。
しかし、到着してみると一面の曇り空、さらに強風が吹いています。
とりあえずR200SSを車から出して温度順応させながら様子を見ていましたが、なかなか雲が切れてくれません。
20時過ぎになってやっとく晴れてくれましたが、幾分弱くなったとはいえ相変わらずの強風です。

そこで、とりあえずカメラレンズで撮影してみることにました。
イメージ 1
はくちょう座
SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM (F4.0で撮影)
Vixen GP2ガイドパック
Canon EOS X2(フィルタレス改造)
+ Astronomik Luminance Filter ISO800 480sec x 10

イメージ 2
カシオペア座~ペルセウス座
SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM (F4.0で撮影)
Vixen GP2ガイドパック
Canon EOS X2(フィルタレス改造)
+ Astronomik Luminance Filter ISO800 480sec x 9

よく考えたらこの画角は7月にも撮っていました。
しかも、片方はフレーミングが変ですね。
手抜きしたなら、それなりの物しか得られないということでしょうか。

GPVの予報も悪い方に傾いているし、いつまで晴れてくれるのかもわからないので、通常の撮影はせずに新機材のテストに入ることにしました。
なかなか風が弱くなってくれないのでR200SSは諦めてED80Sに新機材のカメラを取り付けます。
しかし、届いてから間もない機材なので扱い方のコツがわからず、どんどん時間が過ぎていきます。
何とかやり方が解って、撮影に入れる頃には雲に覆われてしまいました。

その後、晴れ間が来ることを待ちながら過ごしましたが、晴れることはなく雨がぱらついてきたので急いで撤収しました。

やはり、いきなり新機材の投入をするには準備不足だったようです。
次回の遠征までに説明書を読みなおして、撮影できるようにしておかないといけませんね。

リレーボックスの実地テストはうまくいきました。
先日の記事の時に作成したASCOMドライバではRAとDECを同時に動かすことが出来なかったため、少し手を入れて非同期に動作するようにしました。
その状態で問題なくPHD Guidingでガイドできていました。
これで、Lodestar故障時の予備としてDSI Proが使えるようになります。

リレーボックス

昨夜は中秋の名月でしたが、台風の影響でお月見どころではなかったところが多かったかと思います。
我が家では夕方には雨が上がっていましたが、なかなか雲が切れず諦めて別のことをしていました。
寝る前に窓から首を出して見てみると、雲の切れ間からお月様を拝むことが出来ました。
でも月見といった風情ではありませんでした。

さて、先月からゴソゴソと部品を集めていたのですが、とりあえず集まったのでUSB-IO Ver2.0(AKI)を使ってリレーボックスを作ってみました。
現在ガイドカメラにLodestarを使用しているので特に必要ではないのですが、これがあれば故障したときに前に使っていたDSI Proでガイドが出来るようになります。
回路はiAGの回路例を参考にさせてもらいました。
シャッターコントロールは必要ないので省略しました。
イメージ 1

電子回路については詳しいほうではないので色々と迷ったりしましたが、なんとか組みあげることが出来ました。
それで早速サンプルプログラムで確認することにしました。
まずはパソコンのUSBポートに接続して・・・
おおっ、LEDが全部点灯しています。
イメージ 2
なぜかしらんと思い回路図を見直します。
なるほど、USB-IOの出力が1のときの消灯するのね。
胸をなでおろしつつ、テスタでガイドポート側の導通をチェックしていきます。

出力の切り替えごとに導通箇所が変わっていることが確認できたので、いよいよStar Book TENのガイドポートに接続して確認です。
でも、なぜか無反応です。
おかしいなぁと思いつつ、組み立てる前に書いた配線図を眺めます。
おおっと、フォトカプラの3番ピンと4番ピンの接続が逆です。
テスタでチェックしたときは+-を逆に当てていたのね。
スズメッキ線での配線が難しそうだったので被覆線で直接配線し直します。

気を取り直して再度確認します。
あれれ、まだなんかおかしいです。
反応するところとしないところがあって、するところも別の方向が反応しています。
うーん、なんでかなぁと頭を抱えつつガイドポートのピン配置を見直します。
おおっと、ピンの並びが逆順です。
ということで、また被覆線で手直しです。
なんでこんなことにと、ピン並びを調べたときのメモを確認してみたところ、その段階で間違っていました。
6芯のストレートケーブルで接続するつもりだったのでStar Book TEN側の並びと逆にしないといけないと思い、そのようにメモをとったつもりが逆になっていませんでした。

そんなこんなで、なんとかリレー基板は完成しました。
でもこのままでは、どのオートガイドソフトも対応していないので使えません。
使用するにはASCOMドライバを作成する必要があります。
ここで初めてUSB-IOの説明書を熟読してみました。
なるほど、これはHIDデバイスとして認識されるのね。
だから専用ドライバが不要になっているのね。
でもHIDデバイスの制御プログラムなんて書いたこと無いなぁ。
調べるのも面倒なので、サンプルプログラムのソースからアクセス部分をパクッちゃえばいいか。
ということで、暫定版のASCOMドライバの完成です。
イメージ 3
PHD GuidingのManual Guideで確認してみましたが、問題なく動作しているようです。

さて色々ありましたが、何とかなりそうなので100円ショップでケースを買ってきました。
厚みはともかく、ちょうどいいサイズのものが見つかりました。
しかし、ここでまた問題発生です。
後からスペーサを取り付けることを考えていなかったので、ネジ止めすることが出来ません。
仕方が無いので少し内側にドリルで穴を開けて対処しました。
あとはケースにRJジャックとUSBジャックの穴を開けて固定すればいいだけです。
イメージ 4
まだ穴あけはしていませんが、完成するとこんな感じになるかと思います。
基板の裏側はかなり汚くなっているので、お見せ出来ません。

このUSB-IO Ver2.0のモジュールは2cm×3cmくらいの大きさしかないので、実装技術のある人が組み込めばかなりコンパクトなものが出来ると思います。
いい加減な性格なもので適当に作業を進めたため、躓くところが多かったように思います。
やはり、こういうものはもう少し慎重に進める必要があるようです。
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