2011年12月

オリオン座再処理

 先週鶴姫公園で撮影したオリオン座を再処理してみました。
 
イメージ 1
オリオン座付近
SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM (F4.0で撮影)
Vixen GP2ガイドパック
Canon EOS X2改 + Astronomik Luminance Filter ISO1600 60sec x 20 + 300sec x 20 + 600sec x 1

 写真を見ていただければわかるようにオリオン座の辺りは微光星で敷きつめられたようになっており、星雲を目立たせようとすると星のほうが目立ってしまい星雲が見えづらくなってしまいます。
前回の処理ではスターシャープで星を消していた画像が濁ったような感じになっていました。
今回は星を消さずにできるだけ目立たないように高輝度部分のコントラストを下げつつ低輝度部分のコントラストを上げるように処理してみました。
星マスクを使うなどいろいろ試してみましたがうまくいかず、結局高輝度部分のダイナミックレンジ圧縮とコントラスト調整だけになりました。
今の自分の力ではここいらが限界のようです。

撮影時の空の透明度がいまひとつだったためか、星雲の淡い部分はあまり写っていません。
また、M42より下はカブリがあったため、さらに悪い状態です。
しかし、こうしてみるとオリオン座の中は星雲だらけですね。
ベテルギウスの下や、リゲルの上あたりにも淡い星雲が写っています。

ED70SSでの撮影分はほぼ失敗でしたが、今年最後にこの写真が撮れてよかったと思います。

鶴姫公園(2011/12/23)

 3連休の初日に鶴姫公園へ行ってきました。
この日は砥峰高原へ行くつもりだったのですが、GPVを見ていると北方面はどう見ても晴れそうにないので南にいってみることにしました。
道路の状況がよくわからなかったので暗くなる前に着くように出かけましたが、気がかりだった凍結や積雪もありませんでした。
 
イメージ 1
 
暗くなってから機材の設置を始めましたが、だんだんと雲が多くなってきて設置が終わったころに雪がパラつきだしました。
この時点で気温は-1度、雪は機材に降りかかっても濡れるようではなかったので、しばらく待つことにしました。
20時頃には雪もやみ晴れてきたので、機材に付いた雪を払って撮影の準備を始めたのですが、ここで痛恨のミスを犯してしまいました。
ガイドカメラに使っているDSI Proの取り付けが甘かったのか、ピントを合わせている最中に地面へ落下させてしまったのです。
その後ケーブルを挿し直してもパソコンで認識しなくなってしまいました。
この日はED80Sで500mmくらいの焦点距離で撮影する予定だったのですが、ノータッチだと少しきついのでガイド鏡に使っているED70SSにレデューサーを着けて280mmで撮影することにしました。 
 イメージ 2
 いつもより短い焦点距離ということで、少し大き目の対象を狙ってみました。
見たところガイドエラーも気にならないレベルのようです。
画像処理する時間が無かったので簡単な処理しかしていません。
どうもこの鏡筒は結構収差があるようで星の形があまりきれいではありません。
ガイド卿に徹したほうがよさそうです。
 
イメージ 3
 こちらは50mmのカメラレンズで撮ったオリオン座です。
以前からこの構図で撮ってみたかったのですが、カブリガひどくてうまくいっていませんでした。
バーナードループ、エンゼルフィッシュ、魔女の横顔が星の中に埋もれてしまうのでステライメージのスターシャープで星を消しています。
時間があるときに再処理してみるつもりです。
 
この日は22時頃には気温が-10度、湿度が80%くらいになり、器材が霜だらけになってしまいました。
空の様子も透明度がいまひとつで、時々薄雲が通り過ぎるような状態でした。
そのせいか星がソフトフィルターをかけたように膨れてしまっています。
また空の状態がよい時にいってみようと思います。
 

皆既月食中の星空

皆既月食中は空がかなり暗くなり、肉眼でも天の川が確認できました。
そこで月と天の川を入れて星野写真を撮ってみました。
 
イメージ 1
Tokina AT-X 116 PRO DX (11mm F4.0で撮影)
Vixen GP2ガイドパック
Canon EOS X4 + Astronomik Luminance Filter ISO800 180sec x 21
画角がよくわからなくなってしまったのですが、おそらく右端のオレンジ色の星がベテルギウスで中央左の白い星がカペラだと思います。
カブリが強烈だったので、かなり補正をかけてるせいか少し色合いがおかしくなっています。
この写真は無改造のカメラで撮ったのですが、改造カメラだともう少し赤い星雲が写ったのではないかと思います。
 
月食が終わった頃、ちょうどカノープスが南中していました。
イメージ 2
かなりピントを外してしまっていたので、他の星が消えてしまっています。
こうして見ると、やはり阪神間の灯りは強烈ですね。
 

大野山(2011/12/10)

先週土曜日は皆既月食でした。
月食自体は自宅からでも見られるのですが、皆既中の星野写真も撮ってみたかったので猪名川天文台まで行ってきました。
早めに行って準備万端整えようと思っていたのですが、途中から雨が降り出して現地へちかづくにつれて雨脚が強くなっていきます。
出かけなかった方がよかったかと思いつつ、とりあえず現地まで行く腰にしました。
18時前くらいに到着してしばらくすると雨はやみましたが、山の上から見下ろすと麓の集落は雲海の中。
雲が上がってくると霧の中に入るので撮影どころではありません。
空も一面の雲におおわれていて、また雨が降り出すのではないかと思うと、機材の設置も出来ずにいました。
20時前くらいになるとGPVの予報どおり雲が切れ始めたので、ようやく準備に取り掛かりました。
20時半には快晴になり、それ以降はずっと雲が全くない状態が続いたので月食の全行程を見ることが出来ました。

イメージ 1
21:09:14
半影食は始まっているはずですが・・・

イメージ 2
21:49:14
部分月食の始まり

イメージ 3
22:09:14
だんんだんと欠けていきます。

イメージ 4
22:39:15
だいぶ欠けてきました。

イメージ 5
23:01:54
あと少しで皆既食。

イメージ 6
23:36:55
皆既食最大。

イメージ 7
00:01:56
皆既食の終わり。

イメージ 8
01:27:19
まだ半影食は終わってません。

撮影をしていると空を見上げることが疎かになってしまうので、今回はFL-102Sで露出を固定し5分間隔で放置撮影しました。
皆既中だけ露出を変えましたが、ここで1つ目の失敗。
風があるのにシャッタースピードを落としてしまったので、何枚かがブレた写真になってしまいました。
2つ目の失敗は観望に夢中になって赤道儀の子午線越えに気付かなかったこと、これでさらに何枚か無駄になってしまいました。
ということで皆既中の写真の枚数は少なくなってしまいました。
この日は0時時点の気温は-1度、雨に濡れた地面は凍っていました。
風が結構あったので体感的にはさらに低かったのですが、天文台が特別に1時くらいまで開いていたので、時々中で暖をとっていました。
次のイベントは来年の金環日食ですね。
2012年5月21日 金環日食
2012年6月4日  部分月食
2012年6月6日  金星の日面通過
天気に恵まれることを願います。
 

ちょっと再処理

11月20日と25日に神野山で撮った写真を再処理してみました。
 
イメージ 4
NGC7023 アイリス星雲
 
イメージ 1
IC443 くらげ星雲
 
イメージ 2
M78
 
イメージ 3
NGC2264 クリスマスツリー星団
 
カブリをとるためにシェーディング補正をしていたのですが、補正用のマスクをカラーでやっていたせいか、背景の淡い色が消えてしまっていました。
今回、マスクをグレースケールにしてコントラストも控えめにしてみました。
クリスマスツリーは今ひとつですが、M78はそれらしいいい色合いになったかと思います。
 

大野山(2011/11/26)

前日に引き続いて、今度は大野山へ行って来ました。
GPVの雲量予想では20時くらいから曇りそうだったので、前日の疲れもあるし天文台の望遠鏡で観望だけして帰ろうかと思っていました。
しかし天文薄明終了後の空を見ると、珍しく透明度が高く秋の天の川もはっきり見えていたので、これは撮影しないといけないと考え直しました。
 
赤道儀に望遠鏡を載せて極軸をあわせて、さて何を撮ろうかと空を見上げると、いつのまにか透明度が落ちていました。
透明度が今ひとつなので淡い星雲は諦めて星図ソフトで北側にある適当な対象を探していると、ケフェウス座の東にNGC6046という銀河を見つけました。
10分角で8.8等ということで小さいけど比較的明るそうだし、近くの散開星団NGC6039と一緒に入れるとバランスがよさそうだったので撮影してみることにしました。
イメージ 1
NGC6939 NGC6946
ISO1600 300sec x 12
Vixen R200SS(f=800mm) + コマコレクター3
Vixen SXD
Canon EOS X2改 + Astronomik Luminance Filter
Vixen ED70SS + Meade DSI Pro + PHD Guiding でガイド
 
途中20時過ぎくらいから、さらに透明度が悪くなり21時前くらいから薄雲が通り過ぎるようなそれでしたが、そのまま撮り続けました。
23時過ぎくらいまで頑張りましたが、天候が回復しそうにないので諦めて撤収することにしました。
結局30枚以上撮影してなんとか使えるコマが12だけで、しかも途中でガイド星を見失ったまま放置していたお陰で画角が変わってしまい、重ねられる範囲が結構狭くなってしまいました。
薄雲を通していたせいで色もなんか変な感じです。
ケフェウス座の東の対象はそろそろ時期外れになるので次は来年になると思いますが、綺麗な空の下でまた撮ってみたい対象です。
 
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